地盤とは、建物を支える地面のことです。地盤が軟弱だと建物をしっかりと支えることができず、大切な資産を守れません。それだけでなく災害時のリスクも大きくなるため、住宅を検討するときには地盤を確認して土地を選ぶことが大切です。

日本の地層は、下記の2種類に分類できます。

完新世より古い更新世積した土層
土が締まり固くなり支持地盤になる

完新世から現在までに堆積した土層
水分を多く含むため軟弱地盤であることが多い

高崎市は、エリアにより地質が大きく異なります。例えば、野殿丘陵は火山泥流などが傾斜面を構築しており地すべりしやすくなっています。河川付近では地質が柔らかいケースもあるため、注文住宅を建てる場合は事前に地盤調査をして強度を調べる必要があるでしょう。

参考元：一般社団法人日本建築学会『地盤について』
参考元：国土地理院『土地条件調査解説書 前橋及び高崎地区』

地盤の強度は地盤調査（標準貫入試験など）を行い、N値を算出することで分かります。N値が大きければ大きいほど地盤が強いことが分かり、地盤改良の有無を判断する材料になります。

一般住宅での地盤調査は、下記の2種類の方法があります。費用や手間を考慮し、スウェーデン式サウンディング試験を使用することが一般的です。

・先端がスクリュー状になっている鉄の棒に重りをつけながらねじ込む方法
・重りの重量や回転数により強度を測定する

・ボーリング機械を使い穴を掘ったところにハンマーを落下させて強度を測定する方法

もし地盤調査をして地盤の強度が足りないことが分かった場合は、改良工事を行います。改良工事の方法は地盤の状態によって大きく異なりますが、下記のような方法で改良することが多いです。

・表層改良工法
・柱状改良工法
・小口径鋼管杭工法

改良工法により必要な費用と時間が変わるので、事前に確認をしておくといいでしょう。

参考元：国土交通省『第２章 地盤調査』

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土砂崩れとは大雨や台風により山や崖が崩れる、崩れた土砂が雨水や川の水とともに流れ住宅に被害を及ぼすことを指します。おもに山地や丘陵地、谷川で起こりやすいと言われています。

2021年10月に発生した台風19号では、高崎市でも住宅の浸水被害が発生しています。とくに吉井地域では多くの被害が発生しました。

高崎市は利根川の上流に位置しており、烏川を始め複数の河川が流れているので注意が必要です。 また、榛名山の南麓に広がる榛名地区一帯は、土砂災害が心配されるエリアです。

群馬県では「マッピングぐんま」や「ハザードマップ」で山崩れや地すべり、土石流の危険性があるエリアを公開しているので、土地探しをするときには参考にするといいでしょう。

参考元：『マッピングぐんま』
参考元：『高崎市ハザードマップ』
参考元：奈良県『土砂災害から身を守ろう』
参考元：高崎市『公共用水域（河川、湖沼等）の測定結果』
参考元：群馬県『高崎市群馬商工会事業継続力強化支援計画』

高崎市には高崎市直下を通る「関東平野北西縁断層帯」があり、この断層帯で地震が発生したときには死傷者数が20,200人にのぼると言われています。30年以内での発生率は低いと言われていますが、地震に対する備えは欠かせません。

地震は建物の倒壊やライフラインの崩壊だけでなく、液状化のリスクがあります。液状化とは、地震の揺れにより地盤が液状になることです。液状化が起きると建物が沈下、傾斜し最悪の場合は倒壊する危険性があります。液状化が起こりやすい条件としては、次の3つがあります。

・砂地盤であること
・砂がふんわりと溜まっておりN値が低い
・緩い砂の層が地下水で満たされている

高崎市では地震が発生したときに、烏川と榛名白川の合流地点から下流の烏川沿いや、烏川と利根川合流地点より下流の利根川流域などで液状化の危険性があると言われています。土地を検討するときには、液状化の危険性が少ないエリアを選択しましょう。

参考元：国土交通省『液状化Ｑ&Ａ』
参考元：群馬県公式サイト『液状化危険度予測』
参考元：東京都都市整備局『液状化現象って何?』

ここまで災害に強い土地を選ぶ必要性を解説してきましたが、建物自体の地震対策も欠かせません。地震に備える建物の構造には、耐震・免震・制震の3つがあります。

・耐震壁や筋交いなどを設置し建物自体の強度を高める
・土地の制限はない

・建物と地盤の間に免震装置を設置し地面の揺れを建物に伝えないようにする
・免震装置を設置する土地の広さと地盤の強度が必要

・制振装置を取り付けて建物の揺れを吸収する
・土地の制限はないが高層ビルやマンションで多い構造

耐震や免震は土地の制限はありませんが、免震は活用できる土地に制限があります。地盤と建物を切り離す構造なので、地盤の強度や土地の広さが必要です。

高崎市は、死者や行方不明者が出る災害が30年以上発生していない地域です。しかし、どこに住むにしてもいつ何時発生するか分からない災害に対する備えは欠かせません。今回ご紹介した液状化や土砂災害のリスクが高いエリアは避けながら、長い間安心して暮らせる土地を選びましょう。

高崎市内でおすすめのエリアは、地価が上昇している高崎駅周辺です。市内外にアクセスしやすいのはもちろん、利便性の高い環境が整っています。高崎駅から少し離れて土地の価格を抑えたい場合は、倉賀野駅や新町駅周辺も検討できるでしょう。

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長い間安心して住めるマイホームを実現するには、納得のいく土地探しからスタートすることが大切です。

R+house伊勢崎・高崎・太田は、建築家とつくる高性能な注文住宅を提供しています。国の定める最高等級の「耐震等級3」を標準仕様に設定し、安心して暮らせる災害に強い住まいを実現しています。
R+house伊勢崎・高崎・太田では土地探しや資金計画の個別相談なども随時実施していますので、お気軽にお問い合わせください。