「断熱」とは、住宅の中と外で熱の移動を減らすことです。例えば、外気温が低くなる冬は、室内の温かい空気が外へ逃げようとします。断熱性能が低ければ室内の熱が逃げやすく、高ければ逃げにくくなるのです。そのため、断熱性能を上げれば快適な室温を保ちやすくなるといえます。

住宅の断熱性能の目安になるのが、「断熱等級」「省エネ基準」「ZEH水準」「HEAT20 G1,G2,G3」「UA値」といった指標です。断熱性能は、レベルによってメリットや断熱効果に違いがあります。では、それぞれの指標について見ていきましょう。

断熱性能の指標としてチェックしておきたいのが、「断熱等性能等級（断熱等級）」です。断熱等級は省エネ法を基にした「省エネ基準」に沿って、国土交通省により制定されました。現在、等級は1～7まであり、大きい数字ほど断熱性が高いことを示します。

近年の地球温暖化への対策として、建築における省エネ化を図る「建築物省エネ法」が制定されています。また、建物に必要な省エネ性能を備えるために、建築物省エネ法で定められている規制や基準、指標について示したものが「省エネ基準」です。

省エネ基準は、2016年（平成28年）の建築物省エネ法の改正により変更され、この基準と同等の性能が断熱等級4と定められています。そのため、高い断熱性能を備えるためには、省エネ基準を超える、断熱等級5～7相当の住宅性能が必要です。

断熱等級と省エネ基準のレベルの違いについて、以下を参考にしてください。

等級7：「平成28年省エネ基準」よりも冷暖房による一次エネルギー消費量をおおむね40％削減できる
等級6：「平成28年省エネ基準」よりも冷暖房による一次エネルギー消費量をおおむね30％削減できる
等級5：ZEH水準
等級4：「平成28年省エネ基準」

参考元：国土交通省｜③住宅の品質確保の促進等に関する法律に基づく 住宅性能表示制度におけるZEH水準を上回る等級について

ZEH水準の断熱性能が等級5と定められています。ZEHとは、消費エネルギーを抑えつつ、太陽光発電などでエネルギーを生み出すことで、エネルギーの収支を実質ゼロする家を指します。

温室効果ガス排出を全体でゼロにするカーボンニュートラルを実現させるべく、省エネ基準の段階的な引き上げが必要とされ、2030年にはZEH水準が新築時の最低ラインになる予定です。今後は一層、新築住宅の断熱性能・省エネ性能が向上するでしょう。

参考元：国土交通省｜住宅：ZEH（ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス）、LCCM（ライフ・サイクル・カーボン・マイナス）住宅関連事業（補助金）について
参考元：国土交通省｜家選びの基準変わります

「平成28年省エネ基準」や「ZEH」よりも厳しい基準で、断熱性能を示したものが「HEAT20推奨グレード」です。HEAT20にはG1、G2、G3といったグレードがあり、数字が大きい方が断熱性能は高くなります。HEAT20は、他の性能基準と同様に「地域区分」ごとに基準を設けています。

参考元：2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会公式サイト｜HEAT20　外皮性能グレード

UA値は正式には「外皮平均熱貫流率」といい、室内外の熱が外皮を介してどの程度出入りしやすいかを数値で表したものです。UA値は、数値が小さいほど断熱性が高いことを示します。

断熱等級（等級4～7）、省エネ基準、ZEH、HEAT20それぞれのUA値の基準を、地域区分ごとにまとめていますので、参考にしてください。

【地域区分ごとのUA値】

参考元：国土交通省｜住宅性能表示制度の見直しについて
参考元：国土交通省｜【参考】ZEH（ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス）の定義
参考元：2020年を見据えた住宅の高断熱化技術開発委員会公式サイト｜HEAT20　外皮性能グレード

住宅の断熱性能にはさまざまな指標があることをお伝えしました。では、断熱性能が高い住宅の具体的なメリットは何でしょうか？また、デメリットはあるのか見ていきましょう。

断熱性能が高い住宅には、以下のメリットがあります。

快適な室温を保ちやすい
健康維持が期待できる
光熱費の節約につながる
補助金対象になる可能性がある

断熱性能が高ければ家の断熱性能が高く、室内は外気の影響を受けにくいため快適に過ごせます。快適な室温を保つことができれば、ヒートショックの予防になり、疾患のリスクを減らすことも可能です。また、冷暖房の効率がよくなるので、光熱費の節約にもつながるでしょう。

さらに、断熱性能が高く断熱等級5以上であれば長期優良住宅に認定されるので、補助金を受けられる可能性があります。

参考元：国土交通省｜長期優良住宅法改正概要説明

一方、断熱性能が高い住宅のデメリットは以下のとおりです。

空気がこもりやすい
建築費用が高くなる

断熱性能が高い住宅は、空気がこもりやすいため、十分な換気ができる設計や設備が必要です。

また、断熱性能を上げるためには高品質な断熱材や窓を使用するため、建築費用はかさむでしょう。ただ、光熱費が節約できる点や健康面を考えると、メリットの方が大きいといえます。

高崎市や伊勢崎市周辺エリアで注文住宅を建てる場合は、どの程度の断熱性能が必要でしょうか？地域の気候の特徴から、必要な断熱性能を考えてみましょう。

高崎市は群馬県の中西部に位置します。高崎市には標高が高いエリアもあるので、場所によっては気候に差が出ますが、昼夜や夏冬の気温差が大きい内陸性気候です。

伊勢崎市は群馬県の南東部に位置します。全体がほぼ平坦地である伊勢崎市は、年間を通して比較的温暖な気候で、雨の日が少ないのが特徴です。

高崎市と伊勢崎市は、ともに日照時間が長く、冬から春にかけては北西の季節風「からっ風」が吹きます。

参考元：高崎市 第２次地球温暖化対策 実行計画
参考元：伊勢崎市｜プロフィール

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＞＞伊勢崎市の土地価格・相場・今後の価格推移の予想についてはこちら

高崎市・伊勢崎市周辺エリアは、場所によっては寒暖差が大きいところもあるので、注文住宅を建てる際は断熱性能が重要になるでしょう。では、どの程度の断熱性能が必要か、地域の具体的なUA値の基準を見ていきます。

高崎市は、旧倉渕村のみ地域区分4、そのほかは地域区分6です。また、伊勢崎市は地域区分6になっています。表にまとめましたので、ご確認ください。

高崎市・伊勢崎市周辺エリアは、場所によっては気温差が大きいので、住宅の断熱性能はしっかりと備えた方が安心でしょう。断熱性能にはさまざまな指標がありますが、地域区分ごとのUA値を参考しましょう。

高崎市や伊勢崎市周辺エリアの注文住宅は、R+house伊勢崎・高崎・太田がおすすめです。R+house伊勢崎・高崎・太田では、ZEH基準を超える断熱性能のほか、気密性や換気にも優れた住宅を提供しています。高崎市や伊勢崎市周辺で注文住宅をご検討の方は、ぜひR+house伊勢崎・高崎・太田にご相談ください。

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